フォームとは何か
「Accessのフォーム」について説明します。
目次
フォームとは
Accessのフォームとは、テーブルのデータを入力したり、表示するときに ユーザーが見やすく操作しやすいような画面を作成するオブジェクト(物)です。
ユーザーの操作ミスの低減や効率化をおこなうことが出来ます。
特に業務システムの画面として使用されます。
「フォーム」は、かなり難しいです。
ユーザーが使用する画面を作成してゆきます。
「フォーム」の中では、「テーブル」や「クエリ」のデータを使います。
「フォーム」から帳票などの「レポート」を表示する場合もあります。
そして、複雑な作業をする場合は、「マクロ」や「VBA」(Visual Basic for Appication)というプログラム言語を使用する場合もあります。
まずは、「フォーム」がどのようになっているのか、何が出来るのかを理解した方がよいと思います。
その後、少しずついろいろな事を学習した方が良いと思います。
フォームの位置づけ
「フォーム」の位置づけについて説明します。
「アクセスの概要」の中でも説明しましたが、重要ですので再度説明します。
アクセスの全体の中での「フォーム」の位置づけと「フォーム」で何ができるかを理解する必要があります。

上の図で、右上にいるのが「フォームさん」です。
まず、どういう場合に「フォーム」を使用するのかを理解する必要があります。
データを加工するだけでは、「テーブル」と「クエリ」だけ十分です。
しかし、アクセスを知らない人がデータを入力したり、データを抽出したりする場合、直接「テーブル」や「クエリ」を操作するのは、かなり難しいです。
そういう場合は、アクセスを知らない人でも使える画面(フォーム)を作ることにより、データを入力したり、データを抽出したりすることができます。
この画面のことを、「フォーム」と呼んでいます。
また、小規模システムを作る場合も、フォーム(画面)を使って、データ入力からデータ抽出・加工、帳票(レポート)の発行・印刷ができるようにします。
フォームの目的
「フォーム」の目的について説明します。
「フォーム」には以下のような「目的」があります。
- データの入力として使用します。
入力データの入力画面として使用します。
- ユーザーの操作ミスを低減します。
ユーザーが間違った入力などを行わないようにします。
- 作業の簡単化や効率化をおこないます。
画面にボタンなどをつけ、そのボタンをクリックしていろいろな作業を自動でおこないます。
- データの表示に使用します。
データの一覧画面として使用します。
などです。
フォームの構成
「フォーム」の構成について説明します。
「フォーム」が、どのようになっているかです。
フォームの種類
「フォーム」の種類について説明します。
「フォーム」は、画面ですので、「フォーム」で、どのような画面が作成出来るのかについて説明します。
「フォーム」には、以下のような種類があります。
- 単票形式
1つの画面に、1つのデータ(レコード)を表示する「フォーム」です。
1つのデータの項目が多い場合に使用します。
以下のような画面です。
1つの画面に1つのデータ(レコード)が表示されています。
- 表形式
1つの画面で、複数のデータ(レコード)を表示する「フォーム」です。
以下のような画面です。
赤丸の中に多くのデータ(レコード)が表示されています。
- データシート
表形式と同じく、 1つの画面で、複数のデータ(レコード)を表示する「フォーム」です。
Excelに似ています。
- 帳票形式
単票形式と同じく、データ(レコード)単位で。表示される「フォーム」です。
単票形式は、1行に1つの入力欄ですが、帳票形式は、1行に複数の入力欄が表示されます。
などです。
この中で、よく使用するのは、「単票形式」と「表形式」です。
この2つはマスターする必要があります。
フォームの全体像の概要
フォームの全体像について説明します。
「フォーム」のアクセスの中の位置づけについて理解できたと思います。
次に「フォーム」の全体像を理解する必要があります。
「フォーム」は、ちょっと複雑になっています。
でも、これを理解していないと、「フォーム」を使いこなすことはできません。
以下の図が「フォーム」の全体像です。

順番に説明します。
例をあげて説明します。
例えば、
「フォーム」に「ボタン」を作ります。
その「ボタン」を「クリックしたら」「フォームを開く」ということをやりたいとします。
- まず、「フォーム」のデザインを表示させます。
- 「ボタン」をクリックしますので、いろいろな部品の入った「ツールボックス」から「ボタン」をフォームへ持ってきます。
上の図の「①」の所です。
最近では、「ツールボックス」と呼ばすに「コントロール」と呼んでいます。
- 「フォーム」の中のいろいろな項目は、全部、「プロパティ」(特性)を持っています。
「ボタン」にもいろいろな「プロパティ」があります。
プロパティとは、幅、高さ、表示などの書式やデータや作業(イベント)などの特性を設定することができます。
上の図の「②」です。
- 「ボタン」のプロパティの「クリックしたら」という設定をします。
「クリックしたら」という設定は、「イベントタブ」の「クリック時」から「マクロ」や「VBA」を呼び出します。
- 「マクロ」や「VBA」で「フォームを開く」という作業を記入します。
これで、「ボタンをクリックしたらフォームが開く」という作業ができました。
かなり、複雑ですね。
でも、「フォーム」を使いこなすには、これらを理解する必要があります。
「フォーム」には、「ボタン」などを簡単に作成できるウィザードがありますので利用した方がよいと思います。
「ウィザード」とは、日本語で「魔法使い」という意味です。
画面の指示に従っていけば誰でも簡単にできますよということです。
魔法みたいですよということです。
フォームの画面構成
フォームの画面構成について説明します。
以下が「フォーム」の作成画面(デザインビュー)です。
「デザインビュー」で画面を作成してゆきます。

以下が、「フォーム」の表示(フォームビュー)です。
「フォームビュー」は、実際に使用する画面です。
入力や表示したりします。

- 「①」に作成した「フォームの」の「オブジェクト」の一覧が表示されています。
- 上の画面の「②」が、「フォーム」の「デザインビュー」を表示しています。
「デザインビュー」で、画面を作成してゆきます。
「設計図」です。
「データの表示」「ボタン」「チェックボックス」などがあります。
- 下の画面の「②」が、「フォーム」の「フォームビュー」を表示しています。
実際に表示したときの画面になります。
ユーザーは、この画面で操作します。
コントロールとは
「コントール」について説明します。
コントールとは、フォームに配置する「オブジェク」(物)です。
画面を作成するトいろいろな部品です。
「フォームには、「コントール」というものがあります。
上の「フォーム」でも使用されています。
「テキストボックス」「ボタン」「サブフォーム」「オプションボタン」などです。
「フォーム」上で、使用する「オブジェクト」です。
昔は、「ツールボックス」と呼んでいました。
「フォーム」で使用する「部品」です。
以下のような「コントール」があります。
「①」が、「フォーム」で使用される「コントール」(部品)です。

主な、「コントール」について説明します。
- テキストボックス
データの表示や入力に使用します。
- ラベル
見出しなど、文字の表示やデータの表示です。
- コンボボックス
横の三角をクリックすると選択の一覧が表示され、データを選択することができます。
- ボタン
ボタンです。
クリックすると、マクロやVBAのプログラムを動かすことができます。
- オプショングループ
「オプションボタン」や「チェックボックス」と一緒に使用します。
グループ化するために使用します。
- サブフォーム
「フォーム」の中に別の「フォーム」を入れることができます。
- タブコントーロール
タブをクリックするとタブが切り替わります。
- 四角形
四角形の図を描きます。
- オプションボタン/チェックボックス
Yes/Noやデータを選択するときに使用します。
- 直線
直線を引きます。
などです。
よく使用する「コントロール」です。
プロパティシートとは
「プロパティシート」について説明します。
「プロパティシート」は、「コントール」の詳細を設定する事が出来ます。
「フォーム」に、「コントール」を配置します。
その「コントール」の詳細を「プロパティシート」で設定します。
「文字のサイズ」や「幅」「高さ」などの外観や、「クリックする」などの動作(イベント)などを設定することが出来ます。
「プロパティ」とは「属性」という意味です。
以下が、「ボタン」の「プロパティシート」です。
「ボタン」などの「コントロール」を右クリックして「プロパティ」で表示されます。

「プロパティシート」の構成を説明します。
- ①:選択の種類
「コントール」の種類が表示されます。
上の例は「コマンドボタン」(ボタン)です。
- ②:名前
「プロパティシート」で設定した名前です。
上の例は、「ボタン」につけた「名前」です。
- ③:プロパティシートのタブ
いろいろな設定が「タブ」分かれています。
- 書式
外観です。
- データ
連結するデータ(フィールド)です。
- イベント
動作を設定することが出来ます。
マクロやVBAで作成しします。
例:ボタンのクリックなどです。
- その他
名前などを設定します。
- すべて
すべての項目が表示されます。
- 書式
- ④:詳細設定
ここで個別の項目を設定します。
フォームの作成と表示
「フォーム」の作成と表示について説明します。
フォームの作成方法
「フォーム」の作成方法について説明します。


「フォーム」を作成するには、以下のような方法があります。
- フォーム
選択した、「テーブル」や「クエリ」のフォームを自動で「フォーム」作成することが出来ます。
- フォームデザイン
最初から「デザインビュー」でフォームの作成をおこないます。
- 空白のフォーム
コントールや書式が設定されていないフォームを作成します。
- フォームウィザード
画面の指示に従って、フォームを作成します。
- ナビゲーション
ユーザーがさまざまなフォームやレポートを表示できる、フォームを作成します。
- 水平タブ(H)
水平にタブを作成します。
- 垂直タブ(左)(V)
左の垂直タブを作成します。
- 垂直タブ(右)(G)
右の垂直タブを作成します。
- 水平タブ(2レベル)(E)
2つの水平タブを作成します。
- 水平タブと垂直タブ(左)(L)
水平タブと左の垂直タブを作成します。
- 水平タブと垂直タブ(右)(R)
水平タブと右の垂直タブを作成します。
- 水平タブ(H)
- その他のフォーム
その他のフォームです。
- 複数のアイテム
帳票フォームとも呼ばれ複数のレコードを1度に表示します。
- データシート
行と列に配列されたデータの単純なビューが作成されます。
- 分割フォーム
画面を2つに分け「単票フォーム」と「データシート」を同時に表示できます。
- モーダルダイアログボックス
「モーダル」なフォームを作成します。
「モーダル」は、それが開いている限りは、他の画面の操作が行えない、他の画面にフォーカスを移せないということです。
- 複数のアイテム
いろいろありますが、通常は、「フォームデザイン」と「フォームウィザード」のやり方をマスタすれば大丈夫です。
フォームの表示方法
フォームの表示方法について説明します。

「フォーム」を表示するには以下の方法があります。
- フォームビュー
実際に使用する画面「フォーム」になります。
データ入力は出来ますが、レイアウトの変更は出来ません。
- データシートビュー
フォームでデータを表示することが出来ます。
- レイアウトビュー
入力されたデータを見ながら、レイアウトを変更することが。
- デザインビュー
「フォーム」を作成、変更することが出来ます。
この中で、主に使用するのが「フォームビュー」(画面の表示)と「デザインビュー」(作成)です。
フォームで学習する内容
■フォームで学習する内容について説明します。
「フォーム」を使いこなすには、多くのことを覚える必要があります。
「フォーム」では、以下の内容を学習した方が良いと思います。
一応、順番にしています。
- フォームウィードでフォームを作成
「フォームウィザード」を使って「フォーム」に「テーブル」や「クエリ」のデータを表示するやり方です。
「デザインビュー」で、最初から作成しても良いのですが、時間がかかりますので、「フォームウィザード」を使って、ある程度、作成して、その後「デザインビュー」で修正などをおこなった方が、「フォーム」の作成が早くなります。
- フォームビューでフォームを作成
「デザインビュー」で、「テーブル」や「クエリ」のデータを作成、表示します。
修正方法なども学習します。
- コントールの内容の理解
コントールの種類を使い方を理解します。
- よく使用する「コントール」の使い方
フォームには、いろいろな部品があります。
最近は、「ツールボックス」と呼ばずに「コントール」と呼んでいます。
よく使用するのは、
「テキストボックス」「コンボボックス」「オプショングループ」「チェックボックス」「タブコントール」「サブフォーム」「ラベル」
などです。
これらの、ツールボックスのコントロール(部品)の使い方などを学習する必要があります。
- プロパティシートの設定方法
「フォーム」の中に使用される、部品などのコントールなどは、それぞれ、「プロパティ」(特性)を持っています。
「プロパティシート」でどのようなことができるのか理解する必要があります。
- プロパティの中の重要な項目とやり方
「フォーム」の中の、「コントロール」の「プロパティ」の重要な項目です。
どこに何を設定すれば、どんなことができるのか理解する必要があります。
- マクロ、VBAの内容
いろいろな動作を設定する場合は、マクロやVBAの作成方法を理解する必要があります。
例えば、「ボタン」を「クリック」したら「xxxxする」という場合です。
などです。
「フォーム」は、かなり複雑ですので、1つずつ理解する方が良いと思います。
「プロパティシート」などは、1つの「コントロール」に対してかなりたくさんあります。
「プロパティシート」だけで、1冊の本が市販されています。
これを、覚える必要はありませんが、それらの本をみて必要な時に適切に使用できる必要があります。
●「Access(アクセス)のフォームの使い方 」の関連ページです。
|
[マイクロソフトアクセス(Access)活用法(ホームへ)]
09:582302