クエリの結合プロパティの方法
■「結合プロパティ」について説明します。
前回、テーブルの結合の説明をしました。
「クエリでの結合」では結合のやり方は3種類あります。
この結合のやり方を知っていないと自分が思っていたデータと違うデータになったりします。
この設定が「結合プロパティ」です。
例をあげて説明します。
テーブルが2つあります。
ひとつは顧客のデータが入っている「顧客マスタ」です。
もうひとつは売上のデータが入っている「売上データ」です。
■ここで昔の数学を思い出しましょう。集合の問題です。

顧客マスタのデータは、AとBの部分です。
売上データは、BとCの部分です。
Bは両方に共通の部分です。
以下のような具体的なデータがあったとします。
●顧客マスタ
顧客コード | 顧客名 |
---|---|
K001 | 東京株式会社 |
K002 | 大阪株式会社 |
K003 | 名古屋株式会社 |
K004 | 福岡株式会社 |
●売上データ
売上日 | 顧客コード | 売上数量 |
---|---|---|
3月1日 | K001 | 100 |
3月2日 | K003 | 200 |
3月3日 | K005 | 300 |
この2つのデータがあったとします。
「クエリの結合」では、以下の3つのデータを取ることができます。
- まず「顧客マスタ」を基準にしたデータです。AとBのデータです。
顧客別の売上データです。
- 次のに「売上データ」を基準にしたデータです。BとCのデータです。
売上別のデータです。
- 最後に両方に共通したデータです。Bのデータです。
それぞれのやり方とデータを説明します。
■1.まず「顧客マスタ」を基準にしたデータです。AとBのデータです。顧客別の売上データです。
データは、
顧客コード | 顧客名 | 売上日 | 売上数量 |
---|---|---|---|
K001 | 東京株式会社 | 3月1日 | 100 |
K002 | 大阪株式会社 | ||
K003 | 名古屋株式会社 | 3月2日 | 200 |
K004 | 福岡株式会社 |
になります。
大阪と福岡の売上がありません。
「クエリ」上で「顧客コード」をつないだ線(結合線)上でダブルクリックします。

「顧客マスタ」の全レコードを入れます。
結合線は顧客マスタから売上データへの矢印になります。
■2.次のに「売上データ」を基準にしたデータです。BとCのデータです。売上別のデータです。
データは、
顧客コード | 顧客名 | 売上日 | 売上数量 |
---|---|---|---|
K001 | 東京株式会社 | 3月1日 | 100 |
K003 | 名古屋株式会社 | 3月2日 | 200 |
K005 | 3月3日 | 200 |
になります。
「K005」の顧客名はありません。
「クエリ」上で「顧客コード」をつないだ線(結合線)上でダブルクリックします。

「売上データ」の全レコードを入れます。
結合線は「売上データ」から「顧客マスタ」への矢印になります。
■3.最後に両方に共通したデータです。Bのデータです。
データは、
顧客コード | 顧客名 | 売上日 | 売上数量 |
---|---|---|---|
K001 | 東京株式会社 | 3月1日 | 100 |
K003 | 名古屋株式会社 | 3月2日 | 200 |
になります。
東京と名古屋のみ表示されます。
「クエリ」上で「顧客コード」をつないだ線(結合線)上でダブルクリックします。

両方のテーブルにします。
結合線は矢印はありません
「テーブル」を結合する場合は、この結合のやり方は重要ですので注意してください。
■では、AとBとCをとるにはどうすればよいでしょうか?
それは、「ユニオンクエリ」というやり方を使うしかないですね。
別途、説明したいと思います。
●「Access(アクセス)のクエリの使い方」の関連ページです。
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