テーブルとは何か
「Accessのテーブル」について説明します。
目次
テーブルとは
Accessのテーブルとは、データを格納(蓄積・保存)するオブジェクト(物)です。
表形式(リレーショナルデータベース)になっています。
Accessのデータベースで一番重要です。
「テーブル」がないと、Accessのプログラムを作ることが出来ません。
テーブルの位置づけ
「テーブル」の位置づけについて説明します。
「アクセスの概要」の中でも説明しましたが、重要ですので再度説明します。
アクセスの全体の中での「テーブル」の位置づけを理解する必要があります。

アクセスを使用する場合に、必ず必要になるのが「テーブル」です。
「テーブル」は、データを保存する場所です。
「テーブル」の中にデータが無いとアクセスを使用することができません。
「クエリ」も「レポート」も使用できません。
「テーブル」は、一番基本となるデータです。
「オブジェクト」にある「テーブル」がデータの入った棚です。
この中に個別の「テーブル」があります。引き出しです。
「顧客データ」や「会社データ」です。
この「顧客データ」の項目名は「フィールド名」と呼びます。
中の内容は「データ」です。
1行のデータは「レコード」と呼びます。
何か、横文字が多くてややこしいですね。
でも、これを覚えないと次のステップへいけませんので覚えてください。
テーブルで出来ること(機能)
テーブルの機能について説明します。
どんなことが出来るかです、
テーブルには、以下のような機能があります。
- データの蓄積。保存することが出来ます。
いろいろなデータを「テーブル」に保存することが出来ます。
製品情報や顧客情報などです。
- データに属性を設定することが出来ます。(データ型)
文字や、数字、日付などを設定することにより、それ以外の入力は出来ないようになります。
- リレーションシップを作成することが出来ます。
2つのテーブルに共通する項目(フィールド)同士を関係付けることが出来ます。
「リレーションシップ」と呼んでいます。
例えば、
売上情報に入力するデータは、必ず、製品情報にある「製品コード」でないと入力出来ないようにすることが出来ます。
- エクスポートすることが出来ます。
「テーブル」のデータを、「csv」や「Excel」データとして取り出すことができます。(エクスポート機能)
- インポートすることが出来ます。
テキストファイル、「CSV」ファイル、Excelファイルなどを「テーブル」に取り込むことが出来ます。(インポート機能)
- リンクすることが出来ます。
テキストファイル、「CSV」ファイル、Excelファイルなどを「テーブル」に接続することが出来ます。
接続だけですので、元のファイルが変更されると、「リンク」した「テーブル」も変更されます。
「リンク」した「テーブル」を変更すると、元データも変更されます。
- 写真やpdfファイルを外部参照すること出来ます。
「テーブル」の「添付ファイル」を使用すると、フォルダーに保存されている、写真やpdfファイルなどを表示することが出来ます。
などです。
テーブルの構成
「テーブル」の構成について説明します。
まず、「テーブル」の画面について説明します。
テーブルの画面構成
「テーブル」の画面構成がどのようになっているのか説明します。
以下は、実際に作成した「テーブル」を表示しています。
「テーブル」の「デザインビュー」です。
設計図のようなものです。

- 「①」に作成した「テーブル」の「オブジェクト」の一覧が表示されています。
「オブジェクト」とは、日本語で「物」という意味です。
「テーブル」の機能をもった「オブジェクト」(物)です。
「顧客情報」とか「製品情報」などがあります。
「製品マスタ」という名前のついた「製品情報」の「テーブル」です。
「製品情報」のデータが保存されています。
その中の一つの「デザインビュー」を右に表示しています。
「デザインビュー」とは設計図のようなものです。
- 「②」に「テーブル」の中のデータの項目名(フィールド)と内容が表示されています。
項目(フィールド)ごとに「文字」とか「数値」「日付」などの属性(データ型)を設定することが出来ます。
- 「③」にそれぞれの項目(フィールド)の詳細を設定することが出来ます。
「フィールドプロパティ」と呼んでいます。
「文字」だと「サイズ」や「数値」だと「整数」なのか「単精度浮動小数点」(小数点以下のある)などを設定することが出来ます。
以下は、「テーブル」のデータを表示したものです。
「データシートビュー」です。
「実際に、データを入力することが出来ます。

テーブルの種類
「テーブル」の種類について説明します。
「テーブル」には、以下の、2つの種類があります。
- 通常のテーブル
Accessのデータベース内にデータが保存される「テーブル」です。
- リンクテーブル
テキストファイル、「CSV」ファイル、「Excel」ファイル」、外部の「Accessデータ」、他のデータベース(SQL ServerやOracle、MySQLなど)などにリンク(接続)して「テーブル」として使用することが出来ます。
「リンク」は、接続だけしています。「デザインビュー」で、項目(フィールド)の属性(データ型)などの変更は出来ません。
元のデータを更新すると「リンクテーブル」のデータも更新されます。
「リンクテーブル」のデータを更新すると、「元データ」も変更されます。
フィールド名とデータ型
「フィールド名」と「データ型」について説明します。
以下は、「テーブル」の「デザインビュー」です。

フィールド名とは
「フィールド名」とは、項目の名前です。
上の「①」です。
項目のことを「フィールド」と言います。
この「フィールド名」ごとに「データ型」を設定してゆきます、
データ型とは
「データ型」とは、データの種類のことです。
データの属性です。
上の「②」です。
「データ型」には、以下のような種類があります。
- 短いテキスト
255文字までの文字を入力することが出来ます。
- 長いテキスト
文章を入力することが出来ます。
- 数値型
数値を入力します。
整数や、小数点以下は、画面の下の「フィールドプロパティ」で選択します。
- 大きい数値
大きい数値データ型は非金銭の数値として保存され、ODBC の SQL_BIGINT データ型と互換性があります。
- 日付/時刻型
日付と時刻です。
- 拡張した日付/時刻
日付/時刻拡張データ型は日付と時刻の情報を格納し、日付/時刻データ型に似ていますが、日付範囲が広く、小数点以下の精度が高く、SQL Server の datetime2 日付型と互換性があります。
- 通過型
通貨です。
- オートナンバー型
データ(レコード)が追加されると、連続番号が自動的に設定されます。
- Yes/No型
二者択一のデータに使用します。
- OLEオブジェクト型
画像などを保存することが出来ます。
- ハイパーリンク型
ホームページなどのリンクを設定るすることが出来ます。
- 添付ファイル型
ファイルrの画像やpdfを表示することが出来ます。
- 集計
テーブルの中で集計することが出来ます。
例えば、「テーブル」の中に「販売単価」と「数量」がある場合、2つを掛けて「売上」を計算することが出来ます。
- ルックアップウィザード
「テーブル」にデータを直接入力する場合に、コンボボックス(ドロップダウンメニュー)を作成することが出来ます。
リレーションシップ
リレーションシップとは、 2つのテーブルに共通する項目(フィールド)同士を関係付けることが出来ます。
以下の、「①」の部分です。
以下の例は、
「製品マスタ」の「製品コード」が「入出庫データ」の「製品コード」と「リレーションシップ」が設定されています。
「入出庫データ」を入力する場合は、必ず「製品マスタ」の「製品コード」が存在するデータのみ入力することが出来ます。

テーブルの作成と表示
「テーブル」の作成と表示について説明します。
テーブルの作成方法
「テーブル」の作成方法について説明します。

「フォーム」を作成するには、以下のような方法があります。
- テーブル
左に「ID」という「オートナンバー」が設定されています。
入力の出来る「データシートビュー」が表示されます。
「データ型」を設定しながら入力してゆきます。
- テーブルデザイン
「デザインビュー」で、項目名(フィールド名)や「データ型」を作成、設定します。
- SharePointリスト
SharePointは、Microsoft365、及びOffice365で提供されるサービスの一つです。
法人のMicrosoft365のライセンスが必要です。
ファイル共有・情報共有を目的とした企業向けサービスです。
クラウドサービスです。
Accessのデータを手っ取り早く、クラウド化出来ます。
社外から、データに接続することが出来ます。
SharePointには、以下のような、リストが既にあるようです。
- 連絡先
- タスク
- 案件
- イベント
- カスタム
- 既存のSharePointリスト
この中で、使用するのは、「デーブルデザイン」です。
「デザインビュー」で、テーブルの項目(フィールド名)を作成してゆきます。
このやり方をマスターした方が良いと思います。
主キー
「テーブル」の作成では、必ず、「主キー」を設定した方が良いです。
「主キー」は、「レコード」(データ)を区別するための値です。
必ず、1意になります。
重複した値は、入力することが出来ません。
「Access」では、「主キー」が無くても、データの追加、更新は出来ますが、設定するようにした方が良いです。
「リレーショナルデータベース」は、原則として、設定する必要があります。

設定方法について説明します。
- 「②」の「フィールド」を選択します。
- 次に「①」の「主キー」をクリックします。
「主キー」が設定されます。
- 「②」の「フィールド」の横にカギのマークが表示されます。
上の例だと、「製品コード」の左です。
テーブルの表示
「デザインビュー」で作成した「テーブル」のデータを表示する方法です。
以下の「①」の「データシートビュー」で表示します。

以下の「①」に、実際の「テーブル」の実際のデータ(データシートビュー)を表示しています。
データ(レコード)の追加、変更、削除が出来ます。

テーブルで学習する内容
「テーブル」で学習する内容について説明します。
「テーブル」では、以下の内容を学習した方が良いと思います。
一応、順番にしています。
- テーブルの作成方法
「デザインビュー」で「テーブル」を作成するやり方です。
- データ型
データ型を理解します。
- 主キーのやり方
「主キー」の理解と設定のやり方です。
- リレーションシップのやり方
リレーションシップの理解と作成方法です。
- データ設計をします。
どのような、データを作成したいのかを決めます。
- どのようなデータ(テーブル)を作成するかを決めます。
「製品情報」「顧客情報」「売上データ」などです。
- テーブル名を決めます
- 項目名
項目の名前を決めます。
- 項目の属性
文字とか数値、日付などです。
- 主キー
どの「フィルド」を「主キー」いするか決めます。
- リレーションシップ
「リレーションシップ」の「フィールド」を決めます。
私は、「Excel」などで、まとめています。
- どのようなデータ(テーブル)を作成するかを決めます。
- 実際に、テーブルを作成してゆきます。
「Access」のシステムでは、「データ設計」が一番重要です。
もし、途中で、「テーブル」の「フィールド」の追加、変更が発生すると、「クエリ」「フォーム」「レポート」など、全部の「オブジェクト」を修正する必要が出てきます。
プログラムの開発時間も伸びます。
人件費も増加します。
どのようなシステムを開発するのかを、良く考えてから、「テーブル」を作成した方が良いと思います。
●「Access(アクセス)のテーブルの使い方」の関連ページです。
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